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【詩】「むくろ」 [詩]

「むくろ」

 

むくろ。死体。自分がそれになったことを想像した。もはや自分の手で自分のことを何も変更できない。モノ、である自分。ただ時間の経過につれて腐敗していく有機体。夢とか希望とか悔恨とか恥じらいとかが、他者の意識の空間にゴミのように漂いだす。解放なのか永遠の束縛なのか。爆笑なのか永遠の慟哭なのか。欲望なのか永遠の後退なのか。封印なのかあられもない流出なのか。その時、関係は分解されて、喪失よりももっとみだらで、石ころより浮かれている。それは確実にきて、その時、何かが返上される。その何かとは、私が生まれた瞬間に見たものだ。





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【詩】「そしてポンジュ」 [詩]

「そしてポンジュ」

 

「水はいつも自分より下方にあり、それを見るときは視線を下げねばならない。水は地面のようだ、地面の一部のようだ、地面の変形のようだ」とポンジュは書く。

 

遺棄された郷愁のようなものが夜のミキシンググラスを満たすとき、私は祈りのようにポンジュの詩集を開き、どこでもいいから、とりあえず彼からの言葉をこの身に染み込ませるのだ。そうでもしなければ、宇宙の陳腐さに存在を見失ってしまう。

 

「水は常に崩れ続け、かたちをなすことをあきらめる」

 

すべてのはじまり。そしておわり。

水の内面にたってみれば、放埒さが遊んでる。

 

下方へ、下方へ。

 

まるで宇宙に上下があるかのように。

変形、水位、下方。

ひどく長い時間。そしてポンジュ。

 

常に半覚醒あるいは半睡眠状態のとき、詩のようなものが見えて、

素早く言葉を書きつけるのだが、それはいつも水のように崩れていく。

 

 

****

 

Francis Ponge "DE L'EAU" (Le parti pris des choses)より一部引用翻訳。


 


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西野亮廣著『革命のファンファーレ』(2017年10月、幻冬舎刊)──本書の著者を知らないが……(★★★★★) [Book]

私はテレビを見てないので、本書の著者を知らないが、書かれていることがすばらしいので、つい書店で買った。字数の少ない(笑)本であるが、おそらく、今後、この著者のいう通りになっていくだろうし、著者の勧める処し方が必要になってくると思われる。とくに、自分で仕事は創り出さねばならない。それは、建築家の安藤忠雄氏などの、一流の仕事人がすでに言ってることではあるが。著者のいう、「情報革命」への対応は、老いも若きも、サバイバルのためには必須だろう。


10月発売で、すでに400人以上のレビュアーがいるのは、私の記憶では、村上春樹の小説より多いので、本書はすでに、10万部の売れ行きを超えていると思われる。


否定的意見も散見されるが、これは、本書を読めば、著者の望むところなのである。賛否両論こそ、売れる理由なのである(笑)。ほんとうに否定したいなら、無視をオススメします(笑)。

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【詩】「春待つアリス」 [詩]

「春待つアリス」

 

依然コタツで居眠りしている。

世界は無音の祝祭中だが、

ボクはこうして背をまるめて

眠りながらミステリーを書いている。

長編小説は、レース編みのように、

ひとめひとめ、辛抱強く

続けていかなければならないんだ。

殺人はあっても、それはクロッカスの球根のようなもので、

ひとの感情は動かない

謎を星雲のように渦巻かせ

へのへのもへじの双六の夢

かつて、鰐だったもの

かつて、560円だったもの

らが、耳を澄まして

あるちゅーるのランボーが

ぶっきらぼうに言葉をステアして、

ミキシンググラスのなかで地獄とやらが

あまいカクテルと化していくのを

聴いている。

いったいなんだっていうんだ? きみの地獄って。

依然夜だ

朝なんて来ない。春が永遠に来ないように。

 


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『キングスマン:ゴールデン・サークル』──今年ベスト3(早いか(笑)!)(★★★★★) [映画レビュー]

 

『キングスマン:ゴールデン・サークル 』(マシュー・ヴォーン監督、2017年、原題『KINGSMAN: THE GOLDEN CIRCLE』)

 

 なんたって発想が新しい。死んだはずだよおトミさん〜♪のハリー(コリン・ファース)に拾われ、キングスマンとして教育された、元ストリート・ボーイのエグジー(ターロン・エガートン)が、ほんもののスパイになっていく。ハリーの口癖、Manners make man(マナーが紳士を作る)をモットーに、英国紳士にして悪をやっつけるスパイになっていくのだが、このスパイ組織、「親方ユニオン・ジャック」ではない、つまりは、政府とどこかでつながっている組織ではないところがすばらしい。「キングスマン」は、名前こそ「キング」がついているが、英国製というほどのイミしかない。「女王陛下の007」とは大違いである。私設の組織である。だから、人民を無視する首相は失墜し、彼を補佐していたエイミー・ワトソンに告発される。という、「小さな」スジまである。

 007と大きく違うのは、主役は、若造で、しかもスエーデンの王女と恋に落ちたため、逆タマの、王子にまでなってしまうのである。彼女へ求婚したエグジーは、スエーデンの王と王妃という、「恋人の両親」との食事も、ハリーが教え込んだマナーと、同僚が「秘密の通信」(メガネがコンピュータになっている)で与える知識によって、教養も礼儀作法も王家にふさわしいムコとなるところは痛快である。

 おっと、メインストーリーは、ジュリアン・ムーア扮する、悪の麻薬組織を壊滅させるまでの戦いであるが、この悪の帝王は、今まで男性が演じてきたが、予想されたようなお飾り的存在ではなくて、しっかり堂々と「強敵」なのである。

 テーラーを隠れ簑としている「キングスマン」は、同僚をやられ、マーク・スロング扮する、メカ担当のマーリンと、エグジーしかいなくなって、「最後の非常事態」用のウィスキー試飲部屋に入ってみると、そこには、スコッチはなく、バーボンがあり、瓶の銘柄は、「ステイツマン」とある。いざ、アメリカ、ケンタッキーのバーボン製造所へ!

 ブーツを履いた「ステイツマン」側には、カーボーイなお兄さんたちが待っているが、ここでもスジはそれほど単純ではなく展開する。

 そこには、眼を撃たれ死亡したハリーが生きていて、もとの「キングスマン」リーダーに返り咲く──。なにがおかしいと言って、小技の武器が、007よりエロいのである。そのひとつは、コンドーム型指サックで、エグジーが「フェスでコマした」敵側のオトコの恋人の女の「そこ」へ差し入れると、「粘膜を通した情報」が、ハル・ベリーらのモニターに映し出される。「あら、テキーラ(チャニング・テイタム)もやってたのね、感心!」なんていうセリフまである。

 小柄な体に筋肉をつけたエグジーだが、やはりどこか少年っぽく、そこが魅力で、抜群の運動神経も武器ではあるが、襲ってくるメカを「ハッカーして」逆に敵に向かわせるなど、現代的で小回りが利いている。もうオッサンがかっこつけて美女を侍らせる時代は終わった。エグジーはあくまで王女の恋人ひとすじで、昔のストリート仲間とつきあっている。政府などあてにならない時代のヒーローにぴったり。

 


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年賀状 [日常]

やっと製作した年賀状です。


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【詩】荒地1 [詩]

「荒地1」

 

荒地とは、荒れた土地ではなく、耕地として利用されていない土地。

すべての土地を、畑(日本の場合は、田んぼも含めて)にするのではなく、なんでもない土地として、自然を残しておくことを、熊沢蕃山は提唱した。

おそらくは、T.S.エリオットの「Waste Land」も、そのようなものだっただろう。

多くの行が、さまざまな書物からの引用であるこの詩は、その底に、ケルトの妖精たちや、聖剣エクスカリヴァーが埋まっている大昔の土地を隠している。魚王や、蛙たちの土地。

あらゆる生物は、延髄で情報を集め、脳に送る、ようにできている。

しかし脳が処理する情報は、たったの、0.0001%。そのほかの情報は捨てられる。情報とは、嗅覚、触覚、味覚、視覚、聴覚などの各器官が集めるもののほかに、脳が集める記憶、幻想などもある。

女探偵が、記憶の大地から、その聖剣を引き抜く時、

荒地は香りを沸きたたせるだろう。

「さあきみに、記憶の指輪を!」

そういってランスロットは、くちびるを、わたしのくちびるに触れさせた。

太古というゲームがはじまる。



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2017年映画ベスト10 [映画]

「ワタシ的2017年映画ベスト10」

 

 2017年、劇場で観た映画は、50本ちょうど。2017年は、2016年に比べて質の高い映画が出ていたように思う。とくに、邦画の監督の世界レベルの仕事があり、フランスやイタリア映画の芸術系も豊作であった。もはやいたずらに数を追うだけのヒマも金もないので、厳選を重ねた50本であり、どれがベスト10に入ってもおかしくないような状況だった。ただ、私が避けたのは、あらゆる意味での紋切り型、確信犯的な映画である。失敗を恐れず挑戦している映画を評価した。

 

***

 

1 『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』( トラヴィス・ナイト監督、2016年、原題『KUBO AND THE TWO STRINGS』)──未知のものを見せられる興奮。

 

2 『ブレードランナー2049』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、2017年、原題『BLADE RUNNER 2049』──Yahoo!レビューでは★二つをつけてしまったが、テキトーであったと反省。二回目に、すばらしいSF的空間の構築と、「人間とは?」の根源的問いの提示。

 

3 『パリ、恋人たちの影 』(フィリップ・ガレル監督、2015年、原題『L'OMBRE DES FEMMES/IN THE SHADOW OF WOMEN』──男女の心の中を映像化した、フランス映画の原点へ。

 

4 『おとなの事情』(パオロ・ジェノヴェーゼ監督、2016年、原題『PERFETTI SCONOSCIUTI/PERFECT STRANGERS』)──これも、男女の心の映像化なれど、こちらは、いかにもイタリア式(笑)。

 

5 『ベイビー・ドライバー』(エドガー・ライト監督、 2017年、原題『BABY DRIVER』)──若きアンセル・エルゴートの、骨太の魅力。クルマ愛。

 

6 『アトミック・ブロンド』(デヴィッド・リーチ監督、2017年、原題『ATOMIC BLONDE』──色を売っているようで売っていない、真にツオイ女登場!

 

7 『たかが世界の終わり』(グザヴィエ・ドラン監督、2016年、原題『JUSTE LA FIN DU MONDE/IT'S ONLY THE END OF THE WORLD』)──ぐちゃぐちゃな感情を描きうるのは、おフランスだけ。監督はカナダ人なれど、フランスのスター俳優たちで作った成功作。

 

8 『誰のせいでもない』(ヴィム・ヴェンダース監督、 2015年、原題『EVERY THING WILL BE FINE』)──文学味たっぷりの映画。そんな世界を、シャルロット・ゲンズブールが誰よりも体現化。

 

9 『ミューズ・アカデミー』(ホセ・ルイス・ゲリン監督、2015年、原題『LA ACADEMIA DE LAS MUSAS/THE ACADEMY OF THE MUSES』)──ダンテもびっくり、ミューズ学。ハゲでデブの教授のモテ道(笑)。

 

10 『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』(ラース・クラウメ監督、 2016年、原題『DER STAAT GEGEN FRITZ BAUER/THE PEOPLE VS. FRITZ BAUER』)──地味な主人公の地味な映画だが、それゆえに、数ある「ナチスもの」のなかでもリアリティがある。

 

(次) 『惑う After the Rain』(林弘樹監督、 2016年)──宮崎良子が最高の女優に進化!

 

 


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よいお年を!@マイケル [日常]

みなさん、よいお年を!@実家マイケル(11しゃい、愛知県豊橋)



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クリスマス・ディナー2017 [日常]

(自分でいうのもなんだが(笑))、すごいクリスマス・ディナー。

 

ローストチキン(みつせ鶏、生協できあい。温めるだけ)、牛ヒレステーキ(付け合わせ、ほうれん草のソテー)、野菜のハーブ焼き、レタスとイタリアンパセリのサラダ、白花豆のサラダ、チーズ(フルム・ダンヴェール(青カビ))、田舎風スープ(十五穀入り)、バゲット(カイザーメゾン)。

赤ワイン→コッポラ・シラーズ(カリフォルニア)

泡→カヴァ(スペイン)

 

デザート:生クリームのクリスマスケーキ(生協できあい)、コーヒー(スタバ、クリスマスブレンド)、ブランデー(マーテル、コルドンブルー)

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