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『アサシン クリード 』──こちらモノホンの「騎士団長殺し」(笑)(★★★★★) [映画レビュー]

『アサシン クリード』(ジャスティン・カーゼル監督、2016年、原作『ASSASSIN'S CREED』)


テンプル騎士団が関係する話というので興味を持った。騎士団とは、キリスト教徒の聖地(エルサレム)詣でを保護するためにできたという。とくに、フィレンツェのメディチ家は、金融業を営んでいて、借金の取り立てに騎士団にその保護を頼んでいたらしい。そういうわけで、騎士団には莫大なお金が流れていたらしい。それは代々受け継がれ、フリーメーソンのような、いまも伝わる秘密結社になっている──というのが、本作の物語の下地で、その団体の長を、シャーロット・ランプリングが演じている。


一方、その団体から資金をもらって、「世界から暴力を取り除く」研究をしているのが、マリオン・コチャールの博士で、その父親(ジェレミー・アイアンズ)の研究を受け継いでいると思われる。アイアンズは、もちろん、この結社の会員である。しかし、テンプル騎士団でもなんでも、騎士団というのは、カトリック系の自衛団で、暴力、陰謀など、いろいろと因縁バナシはある。本作では、この騎士団は、「エデンのりんご」に隠された、「人類支配の秘密」を得ようとしている。そこを、アイアンズの娘のソフィア博士は、「暴力をなくすため」と教えられていた──。


それには、テンプル騎士団に対抗する秘密組織、アサシン(暗殺者という意味だが)クリード(派)という組織があり、それらの子孫を見つけ、DNAの暗号を操作して、過去に遡らせ、教会によって異端審問で火あぶりにされようとしている、祖先のアサシンと「シンクロ」させ、アサシンを生き延びさせることだ。


ソフィアことコチャールはそういう研究をしている。異端審問がいかに怖ろしいことかは、頭に入れておく必要がある。


そして、抜きんでた身体能力を持つアサシンの子孫が、死刑囚であった、カラム・リンチこと、ファスベンダーである。子どもの頃、父に母を殺された体験を持っている。おそらく、与太者を数人殺してしまったのであろう。とにかく「身分」は、死刑囚で、死刑の執行が行われる(毒入り注射)──。リンチが死んだと思って目覚めるとソフィアの研究所で、同じようなアサシンの子孫たちが集められている。そこには、リンチの父親もいた。その父から、母を殺したのは、「過去を守るため」みたいなことを言われ、父を殺すのを断念する。


どこがどうおもしろいのかというと、SFチックに、脳が「過去へ旅する」というのはよくあるが、遺伝子というのは、暗号なので、物質でなくてもいいので、それは、「現在の」リンチの中にも存在していて、つまり、アサシンの子孫であったものは、「現在もアサシン」であるのだった。同様に、テンプル騎士団も、現在まで続いていて、それがランプリングの団体なのである。


「目覚めた」リンチは、祖先のアギラールと、「シンクロ」し、すぐれた身体能力を回復し、得意技の、イーグル・ダイブ(非常な高所から真っ逆さまに飛び降りる)をしてみせる。


リンチ=アギラールの脳から得られた情報によって、「エデンのりんご」が、コロンブスの墓にあることを知り、ついに、テンプル派が手にして、その集会。アイアンズがそれを手にして、会員たちの前で演説をする──。


そこに、リンチ登場。フード付きの修道士の衣装を身につけた、アサシンのかっこうをしている。「舞台袖」にいて、父親に裏切られたと感じている、ソフィア=コチャールと対面。ソフィアは、迷いながらも声を出して人は呼ばず、リンチのなすがままにさせる。すなわち、自分の父を暗殺させる。


ここで、アサシン・クリードは、目的を遂げる。

 

これがこの映画のすじである。今回、マイケル・ファスベンダー不感症の私が、ようやく彼が「世界一ハンサム」と言われるわけを納得。端整な顔立ちに、体が、筋肉もほどよく、バランスがとれて美しいのである。かてて加えて、すばらしい動き。コチャールも、オジンのブラピより男盛りのファスベンダーの方がお似合いだと思われる。しかし、この二人、40歳と41歳(コチャール)である。大したもんだ。ま、コチャールは、顔はともかく、スタイルはそれほどよくないが。


ゲーム原作ゆえか、複雑なストーリーで、まず歴史を知らなければ、ちんぷんかんぷんで、寝落ちもするだろう。導入部の、中世スペインの場面のヘビメタといい、最後の、民族音楽味つけのフュージョン風音楽といい、ひさびさ興奮した映画だった。いま、いちばん新しいアクション映画だ。


村上春樹も、このくらいは、書き込んでほしかったナ(笑)、「騎士団長殺し」というなら。


私が鑑賞した回は、夕方の六時すぎで、観客は多くはなかったが、私以外の10人ほどはすべて男性で、そこへ、カップル一組と、イスラム教徒の女性二人(スカーフをしているのでわかる)が入ってきた。キリスト教徒が悪という映画なので、やっぱりね〜であるか。

 


 


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