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『エル ELLE 』──ヴァーホーヴェンはこの程度(★) [映画レビュー]

 

 

『エル ELLE』(ポール・ヴァーホーヴェン監督、2016年、原題『ELLE』)

 

イザベル・ユペールがすごいすごいと「宣伝」だったので、ちょっと期待したが、「どうせヴァーホーヴェン」なので、ヘアが出て、性器丸出しにして、やたら性を強調し、そこんとこ大胆に強調するだろーなーと思っていたが、まったくそのとおりで、それを出ることはなかった。

 

 ヴァーホーヴェンといえば、オランダくんだりから、ルトガー・ハウアーひきつれてハリウッドにやってきて、その挑戦的な反ピューリタニズムで性交……ぢやなかった、成功した。まずは、シャロン・ストーンが椅子に腰かけてノーパンで股をひろげてみせた『氷の微笑』で話題を呼んだ。その前は、『スターシップ・トゥルーパーズ』とかSFも撮っていて、これはわりあいよかったように記憶している。なんせルトガー・ハウアーの熱狂的ファンだった私は、オランダ時代の作品も、レンタルヴィデオ(!)でけっこー観ている。シルビア・クリステルもオランダ出身なので、ハウアーと共演したのもあった。『小間使い』なんたらって映画もあって、これも小間使いの少女が雇い主の男に強姦されるが、その男の性器の「でかい影」が壁に映し出されたりした。まあ、そういうシュミの人です。

 

 オランダはキリスト教でもピューリタンの国。家族単位で固くまとまり、清く正しく美しけりゃ、他人はどうなったって構わないといった思想。一方おフランスは、カトリックの国なので、神への愛があれば、家族はべつに固まってなくても……ってな考えである。というか、「罪」は告白すればいいのである。やはりワスプのピューリタンが優勢だった、数十年前のアメリカでも、彼の作品は度肝を抜いた。

 しかし、おフランスは、もともと国民性が変態なんで(笑)、ぜーんぜん、なんである。実年齢64歳の、ユペールが「暴行される」とあったから、殴られるぐらいなのかな〜?と思っていたら、なんとレイプだった。え? え? って、まあ、レイプは80歳だってされるので、ご用心ください、そこのお婆さん。まあ、どうせ犯人は、ご近所のの端正な顔立ちで親切な男だろうと思ってたらやっぱりそうで、こいつは、(割礼していたと、ユペールがちゃんと「つかんで」(笑))いるので、ユダヤ人なんである。その男の妻はやけに敬虔だが、ユダヤ教なのか? カトリックだろう。そこで、キリスト教の三つどもえ。実はこれが、ヴァーホーヴェン作品の隠されたテーマなのだが、なんせ、脚本がつじつま合わせっぽい、ヒロインがババア、されにそれを際立たせるための、母親役の京唄子(なんか、あちらのバーサンは厚化粧すると京唄子になってしまう(笑)……といっても、お若い方はご存じないでしょうかね。まーそんなことはどーでもいい。彼女の親友役の、『愛されるためにそこにいる』の、アンヌ・コンシニ、いいですね。ユペールより10歳下で、10センチ背が高そうで。こういういい女を脇にしてしまって、権威主義もいいかげんにしろ。だから、映画がおもしろくない。なーに? あのディスコだかで流れた音楽、べつの場面でまた流れて。ユペールが踊ってはしゃいでいる。よほど気にいってるのかしら? はい、それは、『トレイン・スッポティング2』の冒頭で、いきなり観客をわしづかみにした、オープニング曲、イギー・ポップの『Lust for life』をパクった(?)んですね。訳せば、「生涯性欲」。まあ、本作のテーマにはぴったりなんですけどね(笑)。同じ曲とは思えないほどダレてました。

 もはや、時代の方が、ヴァーホーヴェンを、「変態的に」超えてしまった。なので、衝撃ゼロの高齢者映画になってました。まあ、もともとが、二流すじの監督だとは思いますがね。



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